9月5日の日記

危ない! サハダイヤモンド


 本誌に度々登場するサハダイヤモンドJASDAQ上場・コード9898)ですが、別に経営危機に陥っているわけではありません。

 確かに2014年3月期の通年決算は、経常収益が6800万円の赤字(前年は6億5900万円の赤字)、最終純損益が7億6000万円の赤字(前年は9億6600万円の赤字)だったのですが、ここ10年ほどずっと赤字なので、改めて驚くほどのことはありません。

 じゃあ、何が危ないのか?ですが、順番に説明していきます。

 サハダイヤモンドと中国人の関係は、7月1日付け「今年の株主総会いろいろ その2」に詳しく書きましたが、2011年5月にユーロスター・HKがサハダイヤモンド新株予約権・6884万株(行使価格が何と5.2円!)の譲渡を受けたところから始まりました。

 ユーロスター・HKとは単なるオフショアのペーパーカンパニーですが、その代表者(出資者)の姜(ジャン)氏は、中国のダイヤモンド販売会社・欧陸之星鑽石(英語名はユーロスター)の代表であり、ベルギー本社の世界的なダイヤモンド販売会社・ユーロスターの中国法人との触れ込みでした。

 その姜氏がサハダイヤモンド代表取締役社長を兼務して、姜氏を含めて中国側が取締約3名(全体で6名)を送り込んで、現在に至っています。

 その新株予約権は、仲介した安東光輝(中国人です)らに直ちに3700万株が原価で譲渡され、それをテコに中国人グループがサハダイヤモンド株を猛烈に買い上げ、株価は同年7月に94円まで上昇しました。その過程で巨額利益が中国人グループの間で発生していたことになります。